先日、仕事終わりに名古屋駅を歩いていると好きな芸人さんとすれ違ったんです。
あわてて振り返り、追いかけ、声をかけご本人か確認するとご本人でした。
「写真いいですか!?」とお願いしましたが「ごめーん、ここ人多いからー」と断られてしまいました。
その後、とぼとぼ歩いて自宅まで帰る途中に思ったんですよね。
(うわぁ、声かけられる側になりてぇ)と。
高校生のときに将来は芸人になりたいと思い、母親に思いを伝えたところ大学にはいってほしいと言われ、大学に進学した。
結局、勇気がなくて夢をあきらめてしまった。
まわりが就活をする時期になりなんとなく俺も就活をし始めた。
毎年、KOCやM-1を見る度に芸人になりたいなあと思っていたがそこまで強い後悔を感じることはなかった。
しかし、今回はなぜか(芸人になっていればどんな人生になっていただろう)と強く思っている。
写真を断ったその芸人さんが悪いわけではないし、実際にその周辺は人も多かった。新幹線の発車時刻が迫っていたのかもしれないし疲れていたのかもしれない。別に誰も悪くない。
なのになぜ俺はその帰り道、あんなにみじめな思いを感じたのだろう。
怖くて自分が選択できなかった道を歩んで成功を収めた人を間近で見て、自分が挑戦することから逃げてしまったことを再認識したのでしょうか。
ただチヤホヤされたい、有名になりたい、お金持ちになりたいという思いだけなら芸人ではなくYouTuberにでもなってバズるように努力すればいい。
でもちがう。
おもしろくなりたい。
舞台に立ちたい。
漫才がしたい。
芸事で生計をたてて生活したい。
映画の漫才ギャングで、一度舞台に立って笑いをとる快感を知ってしまったら、いつまでもそれを覚えているみたいなセリフがあったけれど、数回しか舞台に立ったことがない俺でされ、そのセリフには共感できる気がする。
めっちゃ気持ちいいですもん、舞台で漫才やって笑ってくれるの。
仮に自分が大学卒業と同時にどこかしらの事務所の養成所に入学し、卒業後芸人としてデビューしていたとしてもまだ全然箸にも棒にも掛からない状況だっただろうなと思う。
俺なんかが売れるわけない。
俺はただ昔からお笑いが好きなだけで、おもしろい人間ではないのだから。
芸事のみで生活できている人めっちゃ少ないはずだし。
ていうか芸人の数が多すぎる。
上も詰まってるし。
さんまさんも60歳で引退するって言ってたけど今なお、バリバリだし。
テレビや舞台で輝いている芸人の裏には暗闇でもがいている芸人がたくさんいるはずだ。
でも思う。もし芸人になっていたらと。
俺と同い年で俺が選択できなかった道を歩み始めたけれどもがいているやつもたくさんいる、そいつは芸人になんかならずに平凡に就職していればよかったと思っているかもしれない。もうやめようかなと思っている芸人もたくさんいると思う。
でもかっこいいよ、夢に向かおうとすること自体が。
今すぐ仕事をやめて、養成所に入ることはできる。
しかし、様々な感情や思いが俺の動きを制限している。
そんなの全部しょうもない物差しなのに。
人から羨ましがられるような大企業に勤めているわけでもないのに。
守るべきものがあるわけでもないのに。
自分の好きなように生きていいのに。
俺の人生はすべて俺が決めていいのに。
社会人を経験した後、20台後半以降に一念発起して芸人になった人めちゃくちゃかっこいい。
どの道を選択してもどこかで後悔はするのかもしれないですね

