来世は女子高生のスカートになりたい

来世こそは女子高生のスカートになりたい成人男性が書いています

2019年読んだ本

2019年も本を読みました。

今年読んだ本を簡単に紹介や感想を入れて書いていきます。

 

 

1 夢をかなえるゾウ/水野敬也

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僕が一番好きであり崇拝している水野敬也さんの代表作「夢をかなえるゾウ」を今更ながら読みました。

「僕」が不思議なインドの神様であるガネーシャと出会い、自分を変えていく話。

大物になるためにガネーシャが一日一つ出す課題に挑戦する僕。

しかしその課題は「靴を磨く」「コンビニで募金する」という地味なものばかり。

物語の終盤で「後悔していることをいますぐ始める」という課題が出てくる。

「僕」はこの課題にすぐに取り掛かるが、実際後悔していることややりたいけれどやっていないことを始めるのってめちゃくちゃ難しいです。億劫ですもん。

でもそれが成功する人としない人の差なんだろうな。

2 夢をかなえるゾウ2/水野敬也

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1と同様、ガネーシャが突然現れ数々の課題を与えていく。

今回の主役は売れないお笑い芸人。

今回から釈迦と貧乏神が登場する。

3 夢をかなえるゾウ3/水野敬也

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1.2と同様に突然ガネーシャが現れ次々に課題を出していくのだが、1.2と違うところはガネーシャのライバルであり偽物の黒ガネーシャが登場する。 

そして、黒ガネーシャの教え子である占い師の赤城さんと私は勝負をすることに.....

前作同様、名作であり傑作。話の締め方もおしゃれで素敵。

4 運命の恋をかなえるスタンダール/水野敬也

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自身の父親である大学教授の万平真が旧石器時代の遺物を発見したという偽装ニュースが世に出てしまったことにより「万平」という呪われた名字が原因で人前や人と話すことが怖くなってしまい本の世界に閉じこもっている主人公の万平聡子。

普段は図書館の司書として働いており、日々の楽しみは読書と最近図書館の司書たちの間で噂になっている高身長イケメンの姿を拝むこと。

ある日自宅で本を読んでいると本棚から不自然にスタンダール著の「恋愛論」が床に落ちる。

何気なく本を開いてみると中からスタンダールが飛び出してくる。

最初は、怪しく高飛車な態度のスタンダールのことを相手にしない聡子だったが「あのイケメンと付き合える方法を教えてやる」とスタンダールは言うのであった....

恋愛経験のまったくない内気でおとなしく広場恐怖症の聡子はイケメンとお近づきになれるのか。

そしてスタンダールの正体とは─────

やはり水野敬也は天才。感服。脱帽。

5 火花/又吉直樹

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ピースの又吉さんの芥川賞受賞作である火花をようやく読みました。

スパークスというコンビで活動する芸人、徳永があほんだらというコンビで活動する神谷と出会い、徳永が神谷を師と仰ぎ神谷の伝記を作るという話。

6 ホームレス中学生/田村裕

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麒麟の田村さんの自叙伝。

中学1年生のときに父親に「解散宣言」をされてから家族がバラバラになり、それから公園でホームレス生活をしていたという実話を書いた本。

母親の闘病シーンがあるのですが、喫茶店で読んでいたためなんとか涙を流すことなく読み進めましたが、家で一人で読んでいたら泣いていました、間違いなく。

家族がいて、帰る家があるという一見当たり前のことを幸せに思える本です。

7 佐賀北の夏 甲子園史上最大の逆転劇/中村計

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2007年。夏。兵庫県西宮市。阪神甲子園球場

佐賀北高校が甲子園優勝をしたことを当時の監督や選手へのインタビューを交えながら解説していく。

当時の佐賀北高校野球部の考え方や監督の思考がたくさん書いてあっておもしろいです。

8 幻想郵便局/堀川アサコ

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就活がうまくいかずに山のてっぺんにある不思議な郵便局でバイトとして働くことになった女の子の話。 

9 無印OL物語/群ようこ

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群さんの本を初めて読んだ。

「職場」と「人間関係」を軸にOLが日々傷つき、悔しい思いをしながらも奮闘する話。

10 無印結婚物語/群ようこ

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11 働く女/群ようこ

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12 おやじ丼/群ようこ

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様々なおやじが出てくる短編集。

おやじになるの、いやだなぁ~。

13 姉の結婚/群ようこ

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14 かもめ食堂/群ようこ

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日本人女性のサチエがフィンランドヘルシンキかもめ食堂という日本食の食堂を開店させる。

最初はなかなかお客さんが来てくれなかったかもめ食堂だが、日本人とのつながりもあり徐々に人気が出てくる。

ほのぼのとした心温まる話です。

小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさん主演で映画化もされています。

15 へその緒スープ/群ようこ

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2019年は群ようこさんの作品をたくさん読んだがその中でも読んだ後の後味が悪い一冊。

なにげない日常に潜む「毒」がテーマの短編集。

「着物」というタイトルの話が人間の醜さや汚い部分が存分に描かれていて嫌な気持ちになります。

16 ヒガシくんのタタカイ/群ようこ

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学校の成績は中くらいだけれど顔はかっこいいヒガシくんの日常の話。

17 「『ジューシー』ってなんですか?」/山崎ナオコーラ

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大きな会社の小さな班「夕日テレビ班」で毎日深夜まで地味な仕事をしている男女6人。

仕事を詩的に描いた職場小説。

18 店長がいっぱい/山本幸久

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全国チェーンの他人丼の専門店、友々家で働く「店長」にスポットを当てた話。

働くって大変だよなぁと思います。

19 桐島、部活やめるってよ/朝井リョウ

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20 グミ・チョコレート・パイン グミ編/大槻ケンヂ

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学校にも家庭にも打ち解けられず、日々オナニーとマニアックな映画やロックの世界に浸る高校2年生の大橋賢三が友人のタクオ、カワボン、山之上らとロックバンドの結成を決意する。

「自分には何かができる」

「自分には他人と違う何かがある」

「自分は特別な存在だ」

という思いでいっぱいの思春期真っ只中の普遍高校生のあふれる性欲とコンプレックス。

そして一見、汚らわしい愛に見える純愛。

悶々とイカ臭いけれど熱くなれる作品です。 

21 グミ・チョコレート・パイン チョコ編/大槻ケンヂ

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チョコ編の最後で、ついに主人公の賢三がヒロインの山口でシコることを決意したところで物語が終わるのですが、パイン編はまだ読めていないです。

山口のことが本当に好きだからずっと山口でシコることだけは躊躇していた賢三。

頼む、シコらないでくれ。 

22 ホテルローヤル/桜木紫乃

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第149回直木賞受賞作。筆者の実父が経営する北海道にあるラブホテル「ホテルローヤル」を舞台にした短編集。

7つの短編小説から成り立っているのだが、登場人物が微妙に連鎖しているチェーンストーリーになっている。

ラブホテルが舞台なのだが、セックスや男女の熱い気持ちよりも、セックスの後の虚無感や寂しさ、哀愁をメインに描かれている。

23 人間失格/太宰治

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 「2019年読んだ本」という記事に入れているが途中までしか読んでいない。

話や表現が難しくて途中で読むことを投げ出してしまっている。

24 ヒーローズ㈱!!!/北川恵海

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デビュー作の「ちょっと今から仕事やめてくる」を読んで精神不安定な女くらい泣き、すっかり北川先生のファンになってしまいました。

親に黙ったままとある理由で仕事をやめ今はコンビニでバイトをする田中修司26歳。

バイト仲間のお調子者、拓から怪しげなバイトの紹介を受ける。

最初は苦労しながらもなんとか紹介された仕事をこなしている修司の前に過去のトラウマが立ち塞がり......

気付かないうちに誰もが誰かのヒーローになっていることを教えてくれる物語。

読んだ後はほっこりします。

北川先生の書く物語は綺麗で純粋で真っすぐな場面や描写が出てくる。

ちょっと今から仕事やめてくるではヤマモトと青山が屋上で寝転がりながら人生について語るシーン。

当作では東條先生と修司が海を眺めながら話すシーン。

そしてどちらも人生について考えさせられる作品になっている。

25 ぼくは勉強ができない/山田詠美

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学校の勉強ができずに成績が悪い高校生の時田秀美くんの青春物語。

26 珈琲屋の人々/池永陽

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とある理由で人を殺めてしまった主人が商店街で営む喫茶店を舞台にした人間ドラマ的な短編集。

7つの短編集から成っているのですが一つ、また一つと読み進めていくにつれ登場人物の関係性や人となりがわかっていき気持ちがいい。

27 青い約束/田村優之

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現役新聞記者である田村優之さんの小説。金融界の用語(金利、為替、株、財務省、等)がたくさん出てくるため読むのに苦労した。金融に興味がある人ならそういうところも楽しく読めると思う。

高校時代の親友、修一と有賀、とそれに関連する人物たちの青春物語。ボクシング部の親友である修一と有賀は高校3年生のときに起こるある事件で20年近く疎遠になってしまう。20年が経って偶然再会した二人は長い年月によりできてしまった深い溝を埋められることができるのだろうか。そして二人の仲を切り裂くことになってしまった事件とは─────

仕事の話が展開されている場面は読み進めるのが辛かったけれど読み終わってみたらめちゃくちゃおもしろかったです。

28 ジャッジ!/澤本嘉光

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うだつが上がらない広告代理店に勤める太田喜一郎。

上司である大滝一郎の仕事であるサンタモニカ国際広告祭の審査員の仕事を押し付けられてしまう。

その映画祭でクライアントの作品であるちくわのCMを入賞させないとクビになってしまうという事情で太田はその仕事を押し付けられてしまう。

ズルをし、自らの作品を入賞させるためならなんだってする審査員たちに対し、喜一郎は疑問を感じ一石を投じる。

妻夫木聡さん主演で映画化されています。

おそらく僕が今まで見た映画の中で一番おもしろい映画です。

29 グラスホッパー/伊坂幸太郎

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非合法的な方法で非合法的な粉末を販売しているフロイラインという会社の社長、寺原と寺原の長男をめぐる「押し屋」「自殺屋」「ナイフ使い」という三者三様の技を持つ殺し屋たちによる三つ巴戦が繰り広げられる話。

初めてミステリーを読んだのだが僕には向いていないのかもしれない。

人がたくさん死んでいく描写が苦しい。

 

おしまい